■剰余系と整数生成定規(その69)

天秤の問題では,

  1,3,3^2,3^3,3^4,・・・,3^r

のおもりによって,1から(3^(r+1)−1)/2グラムまでのすべての整数の重さを量ることができ,しかもそれが唯一の方法であるという.

 一般に,母関数に関する美しい恒等式

  Π(1+x^(3^n)+x^-(3^n))=Σx^n

が成り立つ.

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 ここでは,an,an-1,・・・,a1,a0が互いに独立に−1,0,1を動くとき,

  P=3^nan+3^n-1an-1+・・・+3a1+a0

によって,(2H+1)個の数

  −H,・・・,−1,0,1,・・・,H

   (H=3^n+1−1)/(3−1))

が一意位に表示されることを証明する.

(A)P=3^nan+3^n-1an-1+・・・+3a1+a0に

  H=3^n+3^n-1+・・・+3+1

を加えれば,an,an-1,・・・,a1,a0に0,1,2という値をとらせたときの数,すなわち,0,1,・・・,2Hのすべてが得られる.

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