■既約性判定基準(その197)

【1】Fp係数の多項式

F2係数の1次式ax+b

a=1,b=0,1→x,x+1→2個

F2係数の2次式ax^2+bx+c

a=1,b=0,1,c=0,1→x^2,x^2+1,x^2+x,x^2+x+1→4個

F2係数の3次式ax^3+bx^2+cx+d

a=1,b=0,1,c=0,1,d=0,1→x^3,x^3+1,x^3+x,x^3+x+1,x^3+x^2,x^3+x^2+1,x^3+x^2+x,x^3+x^2+x+1→8個

一般にF2係数のn次式は2^n個あります。

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F3係数の1次式ax+b

a=1,2,b=0,1,2→x,x+1,x+2,2x,2x+1,2x+2→6個

一般にF3係数のn次式は2・3^n個あります。

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Fp係数のn次式

一般にFp係数のn次式は(p-1)・p^n個あります。

モニック多項式はp^n個あります。

Fp係数のn次式はFpにn個以下の解をもちます。

最高次数が1のd次式f(x)がx^(p-1)-1を割り切るとき、f(x)=0はFpにちょうどdこの解をもつ

dがp-1を割り切るとき、x^d-1=0はFpにちょうどdこの解をもつ

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F3係数のモニックな2次式は9個あります。このうち既約でない2次式は(x-α)(x-β)と因数分解できますが

αβが互いに異なるもの3個、αβが等しいもの3個の計6個ですから

既約な2次式は

x^2+1,x^2+x+2,x^2+2x+2・・・確認完了した

の3個になります。3つの2次方程式の解を合わせて6個のF9での解

a+bα(a=0,1,2, b=1,2)が得られます。

このように、Fp係数の2次方程式ax^2+bx+c=0はFp^2に解をもつのですが

b=0、a(a=0,1,2)はF3での解になります。

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