■直観幾何学研究会2024(その12)

平面上の2点をP(a1,a2),Q(b1,b2)とする。我々が普段考えている距離(ユークリッド距離)は

Σ(ai-bi)^2

であるが碁盤の目状に道路が整備された街では

  マンハッタン距離Σ|ai-bi|

を使うのが合理的である。

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佐藤健治先生(玉川大)が三角形の頂点まで距離のq乗和

  Σ|x−P|^q

を最小にする問題を提出されていたのであるが、

q=1の場合がフェルマー・トリチェリ点(最大内角<120)、最大内角の頂点(最大内角<120)

q=2の場合が重心

q=∞の場合が外心(最大内角<120)、最長辺の中点(最大内角<120)

ではなく

q=1の場合がフェルマー・トリチェリ点(最大内角<120)、最大内角の頂点(最大内角>120)

q=2の場合が重心

q=∞の場合が外心(最大内角<90)、最長辺の中点(最大内角>90)

が正しいようである。

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なお、重心の最適な定義と性質について、

gravity centerなのか、面積を3等分する点なのか等々、おもしろい議論があったことを付記しておく

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