■ガウス素数かつアイゼンシュタイン素数(その18)

【1】チェビシェフの偏り

[1]p=2でpは分岐する。

[2]p-1が4の倍数のとき、pは分解する

[3]p-3が4の倍数のとき、pは惰性的である

漸近的に素数が分解する確率と惰性的である確率は等しいのですが、チェビシェフの偏りと呼ばれる現象があり、大きいxまで惰性的素数と分解する素数を数えると、惰性的素数が少し多くなる傾向がある。チェビシェフは十分大きい数まで、4n+3型の個数の方が4n+1型の個数気づいたのであった。

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[1]p=3でpは分岐する。

[2]p-1が3の倍数のとき、pは分解する

[3]p-2が3の倍数のとき、pは惰性的である

アイゼンシュタイン素数でもチェビシェフの偏りがあり、

100万までに分解する素数39175個、惰性的素数39322個

400万までに分解する素数49.9547%、惰性的素数50.0453%

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サルナックとルビンシュタインは、一般化リーマン予想と一般化単純零点仮説を仮定することで、チェビシェフにより観察された偏りを証明した。4n+3型の素数の方が99%の確率で4n+1型の素数よりも多いことを示したのである。

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