■もうひとつのファイゲンバウム定数(その2)

【2】ファイゲンバウムの定数(1975年)

  λ1=3  (2周期が生じる)

  λ2=3.449  (4周期が生じる)

  λ3=3.54409  (8周期が生じる)

  λ4=3.5644  (16周期が生じる)

  λ5=3.568759  (32周期が生じる)

  ・・・,λnは収束し

  λ∞=3.569946

  λ2−λ1=.44,λ3−λ2=.1,λ4−λ3=.024,λ5−λ4=.002,このとき,

  (λn−λn-1)/(λn+1−λn)→4.6692・・・

となる.一定の倍率で縮むことになるというわけです.

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 1975年頃,ファイゲンバウムはロジスティック写像の周期倍分岐について調べ始めた.まず彼は2^n周期軌道が最初に出現する値λnを予測するための母関数理論を発展させた.

 どこで次の分岐が生じるかを推測し,λnが幾何級数的に収束し,連続する2つの転移間の距離が4.6692・・・の割合で縮んでいくという簡単な規則に気づいた.

 周期倍分岐は2次写像だけの性質ではなく,たとえば,

  xn+1=rsinπxn

でも生じ,実際のところ,どのような単峰写像が反復されたとしても,同一の収束半径

  (λn+1−λn)/(λn−λn-1)→4.6692・・・

が出現する.

 この意味において,ファイゲンバウムの定数は普遍的であって,円に対するπと同様に,周期倍分岐に対して基本となる新たな数学定数となったのである.

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