■和算の問題(その53)

【5】サマーヴィルの行列式

線分と三角形および四面体(三角錐)はそれぞれ最も簡単な1次元図形,2次元図形,3次元図形ですが,次元数nより1つ多い(n+1)個の頂点によって作られる図形をシンプレックス(単体)と呼びます.線分は1次元単体,三角形は2次元単体,三角錐は3次元単体とも呼ばれます.

ヘロンの公式とオイラーの四面体公式はn次元単体にも拡張されていて、サマーヴィルの行列式として知られています。また、デカルトの円定理をn次元空間におけるn+2個の球面に拡張したものが、ケイリー・メンガーの行列式です。

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【6】おまけ

おまけとして,不思議な4変数恒等式を紹介します.その幾何学的な意味合いは如何に?

[1]6(a^2+b^2+c^2+d^2)

=(a+b)^2+(a−b)^2+(c+d)^2+(c−d)^2

+(a+c)^2+(a−c)^2+(b+d)^2+(b−d)^2

+(a+d)^2+(a−d)^2+(b+c)^2+(b−c)^2

[2]6(a^2+b^2+c^2+d^2)^2

=(a+b)^4+(a−b)^4+(c+d)^4+(c−d)^4

+(a+c)^4+(a−c)^4+(b+d)^4+(b−d)^4

+(a+d)^4+(a−d)^4+(b+c)^4+(b−c)^4

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