■素数もろもろ(その22)

[補]佐々木の定理

 

 一般に,自然数νに対して,素因数の数を重複も許してdegνと書くことにします.たとえば,

  deg10=2,deg8=3,deg(素数)=1

 

 虚2次体に対して,

  m=max(degP(x)),0≦x≦q−2

とおくと,ラビノヴィッチの定理は

  −d=7,11,19,43,67,163

ですから,

  m=1 ←→ h=1

を意味しています.

 

 実は

  m=2 ←→ h=2

であることも佐々木隆二氏によって証明されています.しかし,Q(√−21)では

  m=3 < h=4

が起こってしまいます.

 

 なお,佐々木氏は常に

  m≦h

が成り立つことも証明しています.

 

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