■五次方程式の非可解性(その20)

判別式の値が有理数の2乗になると、差積の値も有理数になる。

そして、有理数は常に方程式の係数の四則演算で計算できる。

方程式の係数と差積すべての偶置換を作用させても変化しない。 

解の値が有理数になる式に滞欧する解の置換を全部見つけ出す。

これが「方程式のガロア群」なるものである。

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1次方程式のガロア群は恒等置換のみ

判別式の値が有理数の2乗でない2次方程式のガロア群は2つの解の恒等置換と置換の両方からなる

判別式の値が有理数の2乗である2次方程式のガロア群は恒等置換のみ

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重解をもたない3次方程式の解の置換は6個ある

解が3個とも有理数の場合、2次方程式のガロア群は恒等置換のみ

解aだけが有理数、残りの2解b,cが有理数でない場合、2次方程式のガロア群は恒等置換と置換(bc)の2個からなる

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方程式のガロア群が恒等置換のみからなる方程式はすべての解が有理数である。

逆も成り立ち、

方程式のすべての解が有理数であるならば、ガロア群は恒等置換のみからなる。

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