■正多角形の環・正多面体の環(その4)
平行移動だけで全平面を隙間なく覆えるのは,平行四辺形と平行六辺形に限られる.一方,平面上で正五角形を配列させるとどうしても隙間を生ずる.
(その3)で隙間の占める割合を計算したところ,
1−6/φ^4=0.124
すなわち,12%程の割合であることがわかったが,一回り大きく拡大する毎に,新たな隙間が加わってくるので
1−(1−0.124)^n
の形で,隙間がだんだん大きくなる.
その隙間に可能な限り正五角形を詰め込むと,菱形や星形5角形の隙間が残る非周期的な平面充填ができあがる.この問題をさらに追求したペンローズは,正五角形に関連した2つの菱形で,全平面を隙間なく覆えることを発見したのであった(ペンローズ・パターン).
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