■18世紀における微積分(その39)

 受験参考書には2次曲線,3次曲線,4次曲線などで囲まれた面積の公式が必ずといってでてきます.

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【1】ベータ関数

 ベータ関数(オイラーの第1種積分)は,

  B(a,b)=∫(0,1)t^(a-1)(1-t)^(b-1)dt t:0-1

によって定義されます.

 ここで,積分変数をtからu=(1-t)/tによってuに変えると,

  B(a,b)=∫(0,∞)u^(a-1)/(1+u)^(a+b)du u:0−∞

が得られます.

 ベータ関数とガンマ関数との間には

  B(a,b)=Γ(a)Γ(b)/Γ(a+b)

の関係がありますから,ベータ関数はガンマ関数の兄弟分にあたります.

  Γ(1/2)=√π

を得るにはベータ関数が用いられます.この関数において,t=sin^2θとおくと  dt=2sinθcosθdθ

ですから

  B(a,b)=∫(0,1)t^(a-1)(1-t)^(b-1)dt

=2∫(0,π/2)sin^(2a-1)θcos^(2b-1)θdθ

ここで,a=1/2,b=1/2とすると

  B(1/2,1/2)=2∫(0,π/2)dθ=π

  Γ^2(1/2)/Γ(1)=π,Γ(1)=1ですから

  Γ(1/2)=√π

となります.

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  上式を一般化すると,

  ∫(a,b)(x-a)^m(b-x)^ndx=m!n!/(m+n+1)!(b-a)^(m+n+1)

が得られます.これらは受験参考書に必ず書いてある

  ∫(a,b)(x-a)(x-b)dx=-1/6(b-a)^3

  ∫(a,b)(x-a)(x-b)^2dx=1/12(b-a)^4

という公式の一般化になっています.

 3次曲線

  ∫(a,b)(x-a)^2(x-b)dx=-1/12(b-a)^4

4次曲線で囲まれた面積は

  ∫(a,b)(x-a)^2(x-b)^2dx=1/30(b-a)^5

になるというわけです.

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