■ヨハン・アルブレヒト・オイラーの不等式(その30)

 d1(n)をnを4で割ったとき余りが1になるnの正の約数の個数

 d3(n)をnを4で割ったとき余りが3になるnの正の約数の個数

 δ(n)=d1(n)−d3(n)

n=1のとき,1を4で割った余りは1であるからd1(1)=1,d3(1)=0→δ(1)=1

n=8のとき,

 8=(±2)^2+(±2)^2   4通り→r2(8)=4

8の約数は1,2,4,8.

4で割った余りが1である約数は1→d1(8)=1

4で割った余りが3である約数はないからd3(8)=0→δ(8)=1

n=9のとき,

 9=(±3)^2+0^2   4通り→r2(9)=4

9の約数は1,3,9

4で割った余りが1である約数は1,9→d1(9)=2

4で割った余りが3である約数は3→d3(9)=→δ(9)=1

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[定理]r2(n)=4δ(n)

  r2(1)=4=4δ(1)

  r2(8)=4=4δ(8)

  r2(9)=4=4δ(9)

 この定理はr2(n)は4の倍数で,d1(n)≧d3(n)を意味している.

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