■ガウスの素数定理(その7)
ところで,双子素数(p,p+2)は,最初の双子素数(3,5)を除き(6n−1,6n+1)で,その間にある数はすべて6の倍数(6n)のように見えます.nは素数とは限りません.
(5,7)→6(n=1)
(11,13)→12(n=2)
(17,19)→18(n=3)
(29,31)→30(n=5)
(41,43)→42(n=7)
(59,61)→60(n=10)
(71,73)→72(n=12)
pが6n―1型素数であることを証明してみましょう.
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(証明)
p=1(mod3)のとき,p+2=0 (mod3)
p=2(mod3)のとき,p+2=1 (mod3)
→pは3n+2型素数でなければならない.
また,pは奇数(2n+1)型であるから,pは6n−1型素数であることがわかる.
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さらに,よりよい評価を与えてみます.
p=1(mod5)のとき,p+2=3 (mod5)
p=2(mod5)のとき,p+2=4 (mod5)
p=3(mod5)のとき,p+2=0 (mod5)
p=4(mod5)のとき,p+2=1 (mod5)
→pは5n+1型素数または5n+2型素数または5n+4型素数でなければならない.
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[1](2n+1,3n+2,5n+1)の場合,連立合同式
x=1 (mod2)
x=2 (mod3)
x=1 (mod5)
x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1 (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.
→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2 (mod3)→2x2=1 (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.
→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=1 (mod5)→6x3=−4 (mod5)→x3=1がこの合同式の解である.
x=11となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は
x=11 (mod30)
である.
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[2](2n+1,3n+2,5n+2)の場合,連立合同式
x=1 (mod2)
x=2 (mod3)
x=2 (mod5)
x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1 (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.
→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2 (mod3)→2x2=1 (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.
→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=2 (mod5)→6x3=−3 (mod5)→x3=2がこの合同式の解である.
x=17となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は
x=17 (mod30)
である.
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[3](2n+1,3n+2,5n+4)の場合,連立合同式
x=1 (mod2)
x=2 (mod3)
x=2 (mod5)
x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1 (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.
→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2 (mod3)→2x2=1 (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.
→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=4 (mod5)→6x3=−1 (mod5)→x3=4がこの合同式の解である.
x=29となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は
x=29 (mod30)
である.
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mod3,mod5で考えた結果,pが11以上の双子素数(p,p+2)について,pは30n+11型素数または30n+17型素数または30n+29型素数でなければならないことがわかります.
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