■双子素数の漸近確率密度(その11)
調和級数の収束性
平方数の逆数の和
1/1^2+1/2^2+1/3^2+1/4^2+1/5^2+1/6^2+1/7^2+・・・=π^2/6<2
は収束しますが,自然数の逆数の和(調和級数)は発散します.
1/1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6+1/7+・・・=∞
(証)
1/3+1/4>1/4+1/4=1/2
1/5+1/6+1/7+1/8>1/8+1/8+1/8+1/8=1/2
奇数項だけを集めて作った級数は,調和級数よりも増加の速度は遅いものの発散します.
1/1 +1/3 +1/5 +1/7 +・・・
>1/2+1/4+1/6+1/8+・・・
=1/2(1/1+1/2+1/3+1/4+・・・)→∞
同様に,偶数項だけ集めて作った級数も収束せず無限大に発散します.
1/2+1/4+1/6+・・・
=2(1/1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6+1/7+・・・)→∞
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調和級数の交代級数
1/1-1/2+1/3-1/4+1/5-1/6+1/7+・・・=log2=0.6931
の極限値はlog2=0.6931になります。
すなわち、この級数は条件収束する級数なのですが、リーマンの級数定理によると
条件収束する級数は項の順序を入れ替えることによって、どんな和にも収束させることができます。
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