■直観幾何学研究会2022(その28)

【2】正多面体の辺と対角線の長さの平方和

正多面体の頂点数をVとすると,半径1の球に内接する正多面体のすべての辺と対角線の長さの平方和はV^2となる.すなわち,正四面体16,立方体64,正八面体36,正12面体400,正20面体144

さらに,高次元の正多胞体の場合も常にこれが成り立つ.

外接球を有し,頂点が中心対称性に配置されている多面体は正多面体以外の多面体であってもこれが成り立つ.

[定理]単位円に内接する正多角形の対角線の長さの平方和は頂点数の2乗に等しい.単位球に内接する正多面体の対角線の長さの平方和は頂点数の2乗に等しい.

はすべての次元で通用する.これらはベクトルを使えば容易に証明することができる.無理数でなく整数! この美とエレガンス!

しかるに,

[定理]正n角形が半径1の円に内接している.ひとつの頂点からでるすべての辺と対角線の長さの積は頂点数に等しい.

は2次元でしか成り立たない.

両者の違いは何に基づいているのであろうか? 次元を大きくしてみたが,指数を大きくしてみる.

===================================