■もうひとつの三項係数(その3)
二項係数が(1+x)^nの展開から生じたのと同じように
三項係数は(1+x+x^-1)^nの展開から生ずる。
1
1 1 1
1 2 3 2 1
1 3 6 7 6 3 1
1 4 10 16 19 16 10 4 1
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パスカルの三角形は(1+x)^nの展開から生じた上2つの数の和を下の段に並べることで作成できたのと同じように
上2つの数とさらに上の数の和を考える。3個の1から出発して数三角形を描くと
1
1 1
1 3 1
1 5 5 1
1 7 13 7 1
1 9 25 25 9 1
D(4,2)=D(3,1)+D(3,2)+D(2,1)=5+5+3=13
一般にD(n,m)=D(n-1,m-1)+D(n-1,m)+D(n-2,m-1
この三角形はデラノイの三角形と呼ばれる。
パスカルの三角形の斜めの和を計算するとフィボナッチ数列が現れるが、デラノイの三角形ではトリボナッチ数列となる。
1→1
1→1
1+1→2
1+3→4
1+5+1→7
1+7+5→13
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デラノイ三角形の行の和を計算するとペル数が現れる
1→1
1 1→2
1 3 1→5
1 5 5 1→12
1 7 13 7 1→29
1 9 25 25 9 1→70
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フィボナッチ数もリュカ数も
an=an-1+an-2
という共通の漸化式をもっている。また、ペル数、ペル・リュカ数では漸化式
an=2an-1+an-2
をもっている。
一般項はそれぞれ、
fn=(α^n+1-β^n+1)/√5
Ln=(α^n+β^n)
pn=(γ^n+1-δ^n+1)/2√2
Qn=(γ^n+δ^n)
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