■ルジンの問題と電気回路(その9)

ルジンの問題とは、ひとつの正方形を、整数の辺をもつ、等しくない正方形に分割するでる。ルジン自身もこの問題は簡単に解けないと思っていたようである。

実際に多くの人が挑戦を始めたが、長方形の正方形分割のようなニアミス解しか得られなかった(例えば、32x33の長方形を9個の大きさの異なる正方形に分割する)。

この問題は多くのアタックによく耐えたので、解答することが不可能と広く信じられていた。だから、回路理論に基づいた最初の解答が現れた時には大変な騒ぎとなった。

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1936年時点では、正方形分割が得られていたのであるが、その位数は39という大きなものでしかなかった。チーム・デカルトはのちに有名な数学者になったのだが、その中のひとりがカナダのグラフ理論の大家・タットである。

タットたちは9個の異なる正方形により32x33の長方形の正方形分割が電気回路の置き換えられることを発見した。

6個の水平線は電位差のない1個の端点、6個の端点の置き換えて考えることができるのである。

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タットたちの頑張りはここまでであったが、1962年,デゥイヴェスチジンは正方形に正方形を敷き詰めるのに少なくても21枚の正方形が必要なことを証明し,最終的には1978年までに

122x122の正方形を

2,4,6,7,8,9,11,15,16,17,18,19,24,25,27,29,33,35,37,42,50

の21個の正方形からなる単純(分断線ができないこと)かつ完全(分割を構成する正方形がすべて異なる大きさであること)な正方形分割が最小かつ唯一(他には存在しない)のものであることを証明しました.

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