■オイラーの素数生成公式とラビノヴィッチの定理(その8)
2次の素数生成公式について考えます。
n^2+n+kがn=0〜k-2のとき素数になるには、0≦n≦√(k/3)のとき素数になることが必要十分だとわかっているようです.
この性質により効率的な判定が可能となります。
n^2+n+11についてはn=0,1について素数であることを確かめればn=0から9まで素数であることがわかります。
n^2+n+41についてはn=0,1,2,3について素数であることを確かめればn=0から39まで素数であることがわかります。
これが正しいことを確認するのは簡単ですが,ラビノヴィッチの定理を用いずに証明することが可能なのでしょうか?
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この証明にはコラム「オイラーの素数生成式」で2015年以降取り組んできたのですが,原始的正定値形式との関係を考えておりました.
原始的形式は無限に多くの素数を表現するのですが,原始的正定値形式Q=[a,b,c]とは
(a,b,c)=1,D=b^2−4ac<0,a>0
はラグランジュ簡約条件の下,0<a≦(|D|/3)^1/2のもとに
−a<b≦a<cまたは0≦b≦a=cかつ(a,b,c)=1
あるいは,判別式D<0について類数hはこれらの条件を満たすD=b^2−4acの解の個数に等しい.
h(1−4k)=1→(k/3)^1/2
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ともあれ、数学オリンピック(1987)の中でも難問の属する問題なのだそうですが、実は初等的に証明できるのだそうです。
なお、ルビイの素数生成公式36n^2-810n+2753はn=0から44まで素数であることがわかっています。
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