■擬素数の望ましくない性質(その3)

[3]コーセルトの定理

大きな数nが,2とn−2の間の底に関して,擬素数であるかどうかをしらみつぶしに調べることは大変な作業ですが,コーセルトの定理を使えば証明はかなり簡単になります.

 奇数n=p・q・r・・・がカーマイケル数であるのは,素因数pに対して

[1]p^2はnを割り切らない

[2]p−1はn−1を割り切る

が成り立つとき,かつ,そのときに限る(コーセルトの定理).

したがって,

  561=3・11・17

がカーマイケル数であることを示すには,

[1]561≠0  (mod9)

[2]561≠0  (mod121)

[3]561≠0  (mod289)

[4]560=0  (mod2)

[5]560=0  (mod10)

[6]560=0  (mod16)

であることがいえればよいことになる.

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