■フィボナッチ数列とトリボナッチ数列(その4)

 さらに,1つの項の和がその前の3つの項の和になっている

  Tn=Tn-1+Tn-2+Tn-3

で定義される数列

  1,1,1,3,5,9,17,・・・

は,フィボナッチ数列の拡張とみなせるので,フィボナッチ(Fibonacci)をもじってトリボナッチ(Tribonacci)数列と呼ばれます.トリボナッチ数列は3パスカルの三角形に現れます.

 トリボナッチ数列でも連続する2項の比はある決まった値

  1/3{3√(19+3√33)+3√(19−3√33)+1}=1.839・・・

に収束します.これは

   x^3−x^2−x−1=0

の実根です.

 テトラナッチ数列,ペンタナッチ数列,ヘキサナッチ数列,・・・はkパスカルの三角形に現れますが,それぞれ特性方程式

   x^4−x^3−x^2−x−1=0

   x^5−x^4−x^3−x^2−x−1=0

   x^6−x^5−x^4−x^3−x^2−x−1=0

   ・・・・・・・・・・・・・・

をニュートン法で近似計算してみると超黄金比φkが求められます.

 超黄金比φkはただひとつ存在し,

  x^k−1=(x−1)(x^k-1+・・・+x+1)

より,k→∞のときφk→2に近づくことがわかります.

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