■xexp(x)=1(その23)

ケプラーの方程式は

  exp(x)(x-1)=exp(-x)(x+1)

  exp(2x)=(x+1)/(x-1)=1+2/(x-1)

  exp(-2x)=(x-1)/(x+1)=1-2/(x-1)

に帰着される。

対数をとったとしても

x+log(x-1)=-x+log(x+1)

2x+log(x-1)/(x+1)=0

やはり、これ以上進めない。

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仕方がないので、

log(1+x)=x-x^2/2+x^3/3-x^4/4+・・・

log(1-x)=-x-x^2/2-x^3/3-x^4/4+・・・

log(1-x)/(1+x)=-2x-2x^3/3-2x^5/5-・・・

x→1/xとすると

log(1-x)/(1+x)=-2/x-2/3x^3-2/5x^5+・・・

2x+log(x-1)/(x+1)=0は

x-1/x-1/3x^3-1/5x^5-・・・=0

→x=1.1996678640257734・・・

[1]x-1/x=0,x=1

[2]x-1/x-1/3x^3=0

3x^4-3x^2-1=0

x^2=(3+√21)/6、7/6<x^2<8/6

[3]x-1/x-1/3x^3-1/5x^5=0

15x^6-15x^4-5x^2-3=0、x^2は[2]より大きな値になるはず

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【1】テイラー級数

ベキ級数が重要でありまた面白いと思われる点は,三角関数,指数関数,対数関数など多くのよく知られた関数がベキ級数に展開されることにあります.たとえば,

  exp(x)=1+1/1!x+1/2!x^2+・・・

  log(1+x)=x−1/2x^2+1/3x^3−1/4x^4+・・・

  sinx=x−1/3!x^3+1/5!x^5−・・・

  sinhx=x+1/3!x^3+1/5!x^5+・・・

  cosx=1−1/2!x^2+1/4!x^4−・・・

  coshx=1+1/2!x^2+1/4!x^4+・・・

  arctanx=x−1/3x^3+1/5x^5−1/7x^7+・・・

など.

1−1/3+1/5−1/7+・・・=π/4  (グレゴリー・ライプニッツ級数)

 arctanx=x−1/3x^3+1/5x^5−1/7x^7+・・・

にx=1を代入すると得られます.また,

  1−1/2+1/3−1/4+・・・=log2  (メルカトール級数)

  log(1+x)=x−x^2/2+x^3/3−x^4/4+・・・

にx=1を代入すると得られます.この式は|x|<1でしか有効ではないので,もしこの式からlog3を求めようとするならばまったく意味をなさないものになります.x=2を代入すると

  2−2^2/2+2^3/3−2^4/4+・・・

 =2−2+8/3−4+・・・  (振動)

 そこで,xを−xで置き換えた級数

  log(1−x)=−x−x^2/2−x^3/3−x^4/4−・・・

を組み合わせると

  log(1+x)/(1−x)=2(x+x^3/3+x^5/5+x^7/7+・・・)

が得られます.|x|<1でしか有効ではないのですが,このとき,(1+x)/(1−x)はすべての正値を取ることができますから,たとえば,

  (1+x)/(1−x)=2 → x=1/3

したがって,

  log2=2(1/3+1/3・3^3+1/5・3^5+1/7・3^7+・・・)

 (1+x)/(1−x)=3 → x=1/2

  log3=2(1/2+1/3・2^3+1/5・2^5+1/7・2^7+・・・)

一般に,(1+x)/(1−x)=N → x=(N−1)/(N+1)

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