■アルキメデスとてこの原理(その13)

 同じ底辺と高さをもつ正方形と三角形の面積比は1/2である.

 同じ底辺と高さをもつ正方形と放物線の面積比は2/3である.

 同じ底面と高さをもつ円柱と円錐の体積比は1/3である.

 同じ底面と高さをもつ円柱と回転放物体の体積比は1/2である.

 球の体積が球に接する円柱の体積の2/3になる.

 球の表面積は,球に接する円柱の表面積と等しくなる.

 アルキメデスは(積分法なしに)ひらめきによって,球の体積が球に接する円柱の体積の2/3になることを発見した.すなわち,

  πr^2・2r・2/3=4πr^3/3

 たとえば,放物線の面積は放物線y=ax^2上の3点(x1,ax1^2),(x2,ax2^2),((x1+x2)/2,a(x1+x2)^2/4)を結ぶ三角形の面積の4/3であることの計算(アルキメデスの求積法)では,放物線を三角形でサンドイッチする操作を繰り返す.

  1+1/4+1/4^2+・・・=4/3

となることから,この方法は取り尽くし法と呼ばれている.

 ところが,この方法にはてこの原理(支点・力点・作用点)が用いられていりことはあまり知られていないのではないかと思う.

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アルキメデスが発明した兵器のなかには(かなり誇張されていると思われるが)大きな石を投げる投石器、戦艦を持ち上げてたたきつける「鉄の腕」、太陽光戦を集めて敵船に火災を起こす「天日レンズ」などがあったと報告されている。

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