■アルキメデスとてこの原理(その12)

 高校の数学の時間に,フェルマーが『x^n+y^n=z^nはn≧3のとき,正の整数解をもたないことのまことに驚くべき証明をなしえたが,ここの余白が狭すぎて書き込むことができない』と記したことを教わった.数学史上とりわけ有名な一節である.かっこいいと思った人は少なくないだろう.

 小学校の理科の時間に,アルキメデスが「私に足場を与えてくれれば,地球でさえ動かしてみせる」といった逸話を教わった.この逸話も有名なものである.私はもっとかっこいいと思った・・・

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 アルキメデスが放物線の面積や球の体積をしたことはよく知られている.たとえば,

[1]球とそれに外接する円柱の体積比は2:3である=球の体積比は4πr^3/3である.

[2]球の表面積と外接円筒の表面積は等しい=球の表面積は4πr^2である.

などなど.

 ところが,この方法にはてこの原理(支点・力点・作用点)が用いられていりことはあまり知られていないのではないかと思う.

 たとえば,放物線の面積は放物線y=ax^2上の3点(x1,ax1^2),(x2,ax2^2),((x1+x2)/2,a(x1+x2)^2/4)を結ぶ三角形の面積の4/3であることの計算は,

  1+1/4+1/4^2+・・・=4/3

となることから,この方法は取り尽くし法と呼ばれている.

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アルキメデスの砂

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てこの原理

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