■ヤコビの4平方和定理(その3)

 ある数がk個の平方数の和として表されるとき,いくつの異なった方法でこれを表すことができるか?

 たとえば,nが24個の平方数の和として表されるとき,何通りの方法で24個の平方数の和として表すことができるか? この難しい問題は母関数とモジュラー形式の理論の発見に導いた.

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 rk(n)をk個の平方数の和としてnを表す方法の個数とする.ただし,

 4=(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2   16通り

 4=(±2)^2+0^2+0^2+0^2            +8通り

のように,0^2を含め,さらに,a^2と(−a)^2を異なる方法として数える.また,順序が異なるもの(a^2+b^2とb^2+a^2)を区別して数えることにする.

 r2(0)は,0=0^2+0^2しかないからr2(0)=1

 r2(1)は,1=(±1)^2+0^2

すなわち,1=1^2+0^2=0^2+1^2=(−1)^2+0^2=0^2+(−1)^2より,r2(1)=4

 r4(4)=24

 そして,母関数を

  Fk(x)=rk(0)+rk(1)x+rk(2)x^2+rk(3)x^3+・・・

とする.

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