■メルセンヌ素数予想(その16)

メルセンヌ素数に関する予想は,メルセンヌ素数以上にある.そして、大きなメルセンヌ素数を発見することによって,その分布についての新しい予想が打ち立てられる

メルセンヌ素数に対するWagstaff予想とは、

[1]x以下のメルセンヌ素数の個数は

  およそexp(γ)/log2・loglogxである。

[2]xと2xの間にあるメルセンヌの素数2^p-1の期待値はおよそγである。

[参] 杉岡幹生・武捨貴和「初等数学によるゼータ関数の探求」

しかし、命題

[2]xと2xの間にあるメルセンの素数2^p-1の期待値はおよそγである。

の命題に問題がありそうである。

===================================

  πM(x)=[x以下のメルセンヌ素数の個数]として,

  πM(x)〜C・loglogx

  C=expγ/log2

と予想されています.γ=0.577・・・(オイラー定数),expγ=1.78・・・

 Mp=2^p−1を生じるpに近い素数密度は

  expγ/plog2

これとpに近い一般的な素数密度1/logpを比較してみると

  p/expγlog2p

の素数密度となり,平均してそのひとつの素数がメルセンヌ素数となる.

 メルセンヌ素数を生成する素数pの確率密度は

  log2p〜log2(log2Mp)より

横軸n

縦軸log2(log2M(n))

とすると傾き1/expγ=0.56の直線となる.

===================================

  πM(x)〜C・loglog2x

  C=expγ/log2=1/0.56/log2

 γをオイラーの定数とする.

  γ=lim(1/k−logn)=0.5773502691・・・

  −logγ=0.5495393129・・・

  exp(γ)=1.7810724179・・・

  exp(−γ)=0.561459483566885・・・

===================================