■MAZDA RE(その1)

ロータリーエンジンとかはRX7とか、そういっても若い方はご存じないかもしれない。いまから50年以上前、TVコマーシャルでMAZDAのロータリーエンジンのアニメが流されていたから、私の世代・年代にとっては、ロータリーエンジンの奇妙なフラフープ運動は頭にこびりついている。

ロータリーエンジンはマツダ一社が孤高の開発企業として商品化を行ってきた。現在、ロータリーエンジンは燃焼効率の悪さからCO2の排出量が多く、残念ながらマツダでも開発の主流ではなくなっている。

ロータリーエンジンのトロコイド曲線はレシプロのピストンの往復道でなく、回転に近いロータリー運動を取り込み、熱によるハウジングの膨張バランス、燃焼形態や燃焼室のシール性の課題を解決し、実用性の開発を行ってきたとおもわれる。

ロータリーエンジンので、数学理論につきましては知見がないに等しい状況にある。たとえば、

  [参] 山本健一編「ロータリーエンジン」、日刊工業新聞社

を読んでも、ローターの形となるペリトロコイドの内包絡線の方程式さえ、与えられていないことがわかる。

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ペリトロコイドは回転運動の合成、すなわち、原点を中心とする半径aの円の円周上を等速αで公転する点があり、その点の周りを半径b・等速βで自転する点の軌跡

  x=a・cos(αt) + b・cos(βt)

  y=a・sin(αt) + b・sin(βt)

として与えられる。

この式は、古代ギリシア人が惑星運行の連続かつ閉軌道はすべて周転円を使って記述することができると考えた図形と一致している。

由緒正しき曲線なのである。

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