■正多面体と素数(その10)

橋本義武「正多面体と素数」放送大学教育振興会

では正多面体の頂点・辺の中点・面の中心に対応する外接球面上の点を、複素数平面上に立体射影して、

それらを根とする多項式を求めている。

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     V(頂点数)     E(辺数)     F(面数)

正四面体   4        6         4  

立方体    8        12        6

正八面体   6        12        8

正12面体   20       30        12

正20体    12       30        20

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1を引いてみるとすべて素数になっている。

     V(頂点数)-1     E(辺数)-1     F(面数)-1

正四面体   3        5         3  

立方体    7        11        5

正八面体   5        11        7

正12面体   19       29        11

正20体    11       29        19

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1を引いてみるとすべて素数あるいは素数の2乗になっている。

      V+F-1       V+E-1       E+F-1     V+E+F-1

正四面体   7        9         9      13   

立方体    25       19        17     13

正八面体   13       17        19     25

正12面体   61       49        41     31

正20体    31       41        49     61

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これには気づかなかった。単なる偶然だろうか、あるいは、幾何学的なバックグラウンドがあるのだろうか?

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【3】正20面体多項式

[3]辺心を∞に立体射影する場合

頂点を根とするモニック多項式において、11は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は11で割り切れる。

面心を根とするモニック多項式の19は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は19で割り切れる。

辺心を根とするモニック多項式の次数29は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は29で割り切れる。

頂点と面心を根とするモニック多項式の31は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は31で割り切れる。

頂点と辺心を根とするモニック多項式の次数41は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は41で割り切れる。

辺心と面心を根とするモニック多項式の次数49は素数7の2乗であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は7で割り切れる。

頂点と辺心と面心を根とするモニック多項式の次数61は素数であり、中間項(最高次・最低次以外の項)の係数は61で割り切れる。

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