■シェルピンスキー数(その1)

 素数pの多くが2p+1も素数になるという性質を持っている.

  5→11→23→47

 この条件をシェルピンスキー数に一般化してみたい.

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 より一般にはp,qがともに素数で,q=2^kp+1(k≧0)ならば,qはpの候補者になる.

  2→3→7→29→59→1889→3779→7559→・・・→103桁の数が候補者となる.

 q=2^kp+1が絶対に素数とならないような奇整数pはシェルピンスキー数と呼ぶ.1960年,シェルピンスキーはそのような奇数pが無限に存在することを証明した.

 1962年,セルフリッジは78557と291129がその具体例であることを示した.また,p=78557のとき,q=2^kp+1(k≧0)の形をしたすべての数が3,5,7,13,19,37,73のいずれかの数で割り切れることを証明した.

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 1967年,シェルピンスキーとセルフリッジはp=78557が最小のシェルピンスキー数であると予想した.たとえば,p=33661に対しては,k=7031232という211万桁以上の数が素数であることが証明され,p=33661はシェルピンスキー数でないことが示された.

 現在p<78557のすべての値に対してしらみつぶし探索が行われていて,シェルピンスキー数である可能性が残されているのはたった6つだけだそうである.

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