■空間の因数分解(その9)

Appendix-2

簡単なn次対称行列

Cn=[0,1,0,・・・,0]

[1,0,1,0,・・・,0]

[0,1,0,1,0,・・・,0]

[・・・・・・・・・]

[0,・・・, 1,0,1]

[0,・・・,0,1,0]

を考え、Pn(x)={xEn-Cn}=0とおく。

P1(x)=x,P2(x)=x^2-1,P3(x)=x^3-2x,P4(x)=x^4-3x^2+1

となるが、漸化式のためにはP0(x)=1とおくと都合がよいのであるが

第1列に関する展開の後、第1行に関して展開すると

Pn(x)=xPn-1-Pn-2(x)  (n>=3)

が得られ、以後、

P5(x)=x^5-4x^3-3x, P6(x)=x^6-5x^4+6x^2-1, P7(x)=x^7-6x^5+10x^3-4x

と続く。一般には、

Pn(x)=x^n-(n-1)x^(n-2)+(n-2)(n-3)/2・x^(n-4)+・・・

となる。これを因数分解.すると

Pn(x)=Π(x-2cos(kπ/(n+1))

さらに、

Pn(-x)=(-1)^nPn(x)

Pn(0)=1   (n=0 mod4)

Pn(0)=0   (n=1,3 mod4)

Pn(0)=-1   (n=2 mod4)

Pn(1)=1   (n=0,1 mod6)

Pn(1)=0   (n=2,5 mod6)

Pn(1)=-1   (n=3,4 mod6)

Pn(2)=n+1

Pn(3)=F2n+2   (初項1、第2項1のフィボナッチ数)

が示される。これより、Pn-1(2)=nとなるが、

Pn-1(2)=Π(2-2cos(kπ/n))= Π(2sin(kπ/2n))^2=n

は単位円に内接する正n角形のひとつの頂点とほかのn-1頂点を結ぶ対角線の長さの積がnになることを示している。

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