■数学者の銘言(その2)

【2】ブラーマグプタの銘言

ブラーマグプタの銘言に「数学者とは

  x^2−92y^2=1

を1年以内に解ける人のことである」とあるそうです.

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ブラーマグプタの恒等式

  (x1^2−Ny1^2)(x2^2−Ny2^2)=(x1x2+Ny1y2)^2−N(x1y2+x2y1)^2

 そして,ブラーマグプタはこの恒等式を使って

  x^2−92y^2=1

を解いたそうです(628年).

 たとえば,x=10,y=1のとき

  x^2−92y^2=8

比較的小さい値なので,これを使うことにする.

[1]ブラーマグプタの恒等式に

  N=92,x1=x2=10,y1=y2=1

を代入すると

  8^2=192^2−192・20^2

  1=24^2−92・(5/2)^2

[2]ブラーマグプタの恒等式に

  N=92,x1=x2=24,y1=y2=5/2

を代入すると

  1=1151^2−92・120^2

 したがって,(x,y)=(1151,120)はペル方程式の整数解となる.

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[3]また,連分数を使うと

 √92の連分数展開は

  √92=[9:1,1,2,4,2,1,1,18,1,1,2,4,・・・]

周期は8すなわち[1,1,2,4,2,1,1,18]であるが,周期の最後のひとつ前までの近似分数が

  1151/120

であることから

  1=1151^2−92・120^2

となる.

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