■正方形分割(その1)

辺の長さが整数である正方形をより小さい辺の長さが整数の正方形だけを使って敷き詰める問題を考える.辺の長さが1である正方形を使うというつまらない解もあるので,正方形をすべて異なる大きさの整数正方形で敷き詰める問題にするとさらに興味深い.

この問題は述べるのは簡単であるが,どのようにすれば解けるのでしょうか? 敷き詰める正方形の大きさと配置の候補があまりにも多すぎて,あらゆる可能性を試すことさえ不可能に感じられます.

 デュドニーの「カンタベリー・パズル」にはこの問題は不可能と書かれてあるとのことですし,モスクワ大学のルジン教授も不可能と予想しました.長方形を相異なる整数長方形に分割することですら非常に難しい問題であって,正方形の正方形分割は一時は不可能であるとさえ考えられていたようです.

何か系統だった方法が必要になるのですが,実はうまい方法がわかっていて,それは電気回路の理論を使うものです.

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