■両替問題の母関数と漸化式(その1)

[Q]1円,5円,10円,50円の4種類の硬貨で100円を両替するには何通りの仕方があるか?

両替する方法を考えるのであるが,直角三角形内や格子直角三角錐内の格子点の個数に対応する問題である.これくらいの数であれば,しらみ潰しに数え上げた方が着実であるといえるかもしれないが,十分な見通しが立たない場合も少なくない.

母関数と漸化式を使って,すべてをリストアップすることができると少しの労力でxx通りあることが求められる.

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【1】母関数

全部を1円で両替の仕方をAn

1円と5円を使う両替の仕方をBn

1円と5円と10円を使う両替の仕方をCn

1円と5円と10円と50円を使う両替の仕方をDnで表すことにして,nに対する両替の仕方をDnであらわせば,

n  4 5 9 10 14 15 19 20 24 25

Dn  1 2 2 4 4 6 6 9 9 12

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目標はD100であるが,母関数を用いると・・・

 (1−x)^-1=A0+A1x+A2x^2+・・・

 (1−x)^-1(1−x^5)^-1=B0+B1x+B2x^2+・・・

 (1−x)^-1(1−x^5)^-1(1−x^10)^-1=C0+C1x+C2x^2+・・・

 (1−x)^-1(1−x^5)^-1(1−x^10)^-1(1−x^50)^-1=D0+D1x+D2x^2+・・・

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