■整数の表現(その8)

【1】ヒルベルト

ウェアリングの問題は,2次形式ではなく高次形式を扱っていて,この問題は多くの数学的思考を刺激し,1909年に至ってヒルベルトによって,どの数もいくつかのn乗数の和で表されることが証明されています.

ヒルベルトはg(k)の値がkのみによって表されることを証明したのですが,それはg(k)は有限であること=g(k)の存在のみを証明したのであって具体的な値を決める方法を示したものではありませんでした.

なお,ウェアリングの予想は1909年ヒルベルトによって証明されましたが,1929年にまったく異なった証明法(円周法)がハーディとリトルウッドにより与えられています.

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