■パスカルの三角形の整除性(その9)

【9】mod3の世界

前項では二項係数の偶奇性に関するリュカの定理を紹介したが,係数が2で割り切れない場合にそのときセルを黒くする代わりに,係数が3で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする整除性も考えられる.

  nCk=0  (mod3)→白

  nCk=1  (mod3)→黒

  nCk=2  (mod3)→灰色

n,kを3進数で表す.たとえば,11Ckでは

  11=102(3)

[1]このとき,11Ck=0  (mod3)となるkは

  k=3,4,5,6,7,8

で,3進数表記では

  3=010(3)

  4=011(3)

  5=012(3)

  6=020(3)

  7=021(3)

  8=022(3)

で,11=102(3)と同じ桁で大小逆転が起こっている.

[2]11Ck=1  (mod3)となるkは

  k=0,2,9,11

で,3進数表記では

  0=000(3)

  2=002(3)

  9=100(3)

 11=102(3)

[3]11Ck=2  (mod3)となるkは

  k=1,10

で,3進数表記では

  1=001(3)

 10=101(3)

 [2]と[3]では11=102(3)と同じ桁で大小逆転が起こらないが,両者の違いをどのようにして決定できるだろうか? 結論を先にいうと[3]ではある桁で

  2

  1

が起こっている.その個数が偶数か奇数かを使って判別できるのである.

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 リュカの定理(mod2)のmod3版であるが,

[1]3進数表示のnとkの同じ桁で大小逆転が起こっている場合,

  nCk=0  (mod3)となる

[2]大小逆転が起こらず,

  2

  1

の個数が偶数の場合,

  nCk=1  (mod3)となる

[3]大小逆転が起こらず,

  2

  1

の個数が奇数の場合,

  nCk=2  (mod3)となる

 64C30

  64=2022(3)

  30=1010(3)

より,64C30=1  (mod3)

 14C10=1001

  14=112(3)

  10=101(3)

より,14C10=2  (mod3)

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【10】mod4,mod5の世界

係数が3で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,係数が4で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,係数が5で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,・・・という作業を続けた場合も左右対称なモザイク模様が現れるが,黒の面積は増え,モザイク模様はより単純化する傾

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