リュカの問題の初等的証明(その14)

■リュカの問題の初等的証明(その14)

ペル方程式の範囲内と考えられるのは[5]

[5]c^2-12a^2=+1,c^2-2b^2=-1,b^2-6a^2=+1

(c,a)=(7,2)

(c,b)=(1,1)

(b,a)=(5,2)

m=24が解であることはわかったが、唯一であることは証明できるだろうか?

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an^2−2bn^2=−1

が成り立つ最小解は(a,b)=(1,1)であることから,

  (1+√2)^n=an+bn√2

  (1−√2)^n=an−bn√2

を満足させるような整数列{an},{bn}を考えます.これらの数列は

  an^2−2bn^2=(−1)^n

となる関係式で結ばれていて,

  an/bn→ √2

ですから,√2に最も近い最良近似分数を与えることがわかります.

しかし、符号が交互に代わるため

  an+1+bn+1√2=(1+√2)(3+√2)^n-1(an+bn√2)

          =(3an+4bn)+(2an+3bn)√2

より

  an+1=3an+4bn,bn+1=2an+3bn

  an+1=3an+4bn=3an+4(2an-1+3bn-1)

 =3anーan-1+3(3an-1+4bn-1)=6anーan-1

  bn+1=2an+3bn=2(3an-1+4bn-1)+3bn

 =3(2an-1+3bn-1)ーbn-1+2bn=6bnーbn-1

これより,

  an+1=6anーan-1,bn+1=6bnーbn-1

 

(a1,b1)=(1,1)

(a2,b2)=(7,5)

(a3,b3)=(41,29)

(a4,b4)=(239,169)

(a5,b5)=(1393,985)

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