■無限級数(その26)

【5】オイラーのL関数

1−1/3+1/5−1/7+・・・=π/4

を一般化して,sの関数とみるとき,オイラーのL関数

L(s)=1/1^s−1/3^s+1/5^s−1/7^s+・・・

として知られています.オイラーのL関数のオイラー積は

L(s)=Π(1−(-1)^(p-1)/2・p^-s)^-1   (但し,pは奇素数を動く.)

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【6】リーマン予想と深リーマン予想

[1]リーマン予想の言い換え

任意のα>1/2に対し,L(s)のオイラー積はRe(s)=αで収束し,その値はL(s)に等しい

[2]深リーマン予想は,s=1/2でL(s)のオイラー積は収束し,その値は√2L(1/2)になるというものである.√2はs=1/2のときだけ発生する因子である.

したがって,オイラー積が

[1] Re(s)>1で絶対収束 ⇔ 素数が無数に存在する

[2] Re(s)=1で条件収束 ⇔ 素数定理

[3] 1/2[4] Re(s)=1/2で条件収束 ⇔ 深リーマン予想

という図式になる.

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