■レムニスケートの5等分(その1)

レムニスケートは2定点からの距離の積が一定である点の軌跡で,2定点の中点(0,0)と単位点 (1,0)を通るとき

直交座標系: 4次曲線(x2+y2)2=x2-y2

極座標表示すると,r2=cos2θ

で表されます.レムニスケートには円に共通する性質があり,定規とコンパスだけで奇数のn等分することができる必要十分条件はnがフェルマー素数(n=2^(2^m)+1の形の素数: 3,5,17,257,65537)であることはよく知られています.

ここでは,第1象限内の弧長の2,3,5等分点を示しますが,原点を中心とする半径rの円を描くとレムニスケートの交点が当該の等分点になります.

[1]2等分点, r=√(-1+√2)

[2]3等分点, r=(1-√2√√3+√3)/2

[3]5等分点,r=√(c-√(c^2-1)), c=2+√5+√(5+2√5)

いずれも,加減乗除と平方根(+,−,×,÷,√)の5つの演算によって得られますから,作図可能というわけです.

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