■解析(その10)

微分は,関数の最大値・最小値を求めるときに使われます.

[Q]関数y=x^xを微分せよ.

logy=logx^x=xlogx

  (xlogx)’=logx+1

  y’=y(logx+1)=(logx+1)x^x

したがって,x^xは0<x<1/eでは単調減少,x>1/eでは単調増加.x=1/eのとき,最小値(1/e)^1/e=e^-1/e=0.9622・・・をとる.

[Q]関数y=x^1/xを微分せよ.

logy=logx^1/x=(logx)/x

  ((logx)/x)’=(1−logx)/x^2

  y’=y(1−logx)/x^2=(1−logx+1)x^1/x-2

したがって,x=eのとき,最大値1.4446647861・・・をとる.

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微分法に対して,変分の問題も解析学(微分積分学)の問題であって,18世紀半ばにオイラーとラグランジュによって,汎関数の最大・最小の問題を取り扱うための方法として基礎が固められました.変分は微分のアナローグであり,また,汎関数は関数を変数とする関数のことであって,関数の関数と理解されます.ここでは,由緒ある(古典的?)変分問題を取り扱ってみたいと思います.

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