■数学と科学と芸術と(その3)

【3】エッシャーと平面充填

エッシャーは20代でスペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿の精緻な装飾的デザインに魅了されました.その経験は彼のイマジネーションとインスピレーションの源になり,その後の彼の代表作に見られる特徴的な表現に結実しました.ポリアらの論文を読んで,結晶構造における対称性の重要性を知った彼は独自の幾何学的格子を用いて,多角形ではなく鳥や魚や爬虫類の入り組んだ形をはめ合わせることによって平面充填しています.

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また,メビウス面をモチーフにした作品やペンローズの不可能な三角形に刺激され「上昇と下降」「滝」を発表しています.

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