■四色問題(その4)

【3】平面上(球面上)の四色問題

大きい種数gに対するヒーウッドの公式は四色問題が証明されるよりもかなり前に証明されているが,種数0の場合,つまり平面的集合の場合が最も難しいということは注目すべき事実であろう.

 

四色問題の証明では,地図を電気回路とみなして

  4f2+3f3+2f4+f5−f7−2f8−3f9−・・・=12

の条件の下の放電(電荷の移動)に帰着させる(放電法)のであるが,この手続きにはどうしてもコンピュータが必要になる.

アペルとハーケンの後も放電法の改良が続けられ,1994年,ロバートソン,サンダース,シーモア,トーマスの4人が新たな1章をつけ加えたことは冒頭に記したとおりである.しかし,これとて基本的にはアペル,ハーケンと同じコンピュータ路線である.

確かにコンピュータを使った証明を美しいあるいはエレガントな数学と呼ぶことはできないかもしれない.しかし,2004年になって,ワ−ナーとゴンティエが新たな数学的解決を生み出した.この証明もプログラムの助けは借りているものの,証明自体は人間にも精査できるものであるという.

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