■素数からなる等差数列(その4)
【2】素数等差数列
整数の集合を10列に並べてみたところ,双子素数は(3,5),(5,7),(11,13),(17,19),(29,31),(41,43),(59,61),(71,73)の8組あることが確認できたが,列方向に注目すると,4列目,6列目,8列目と10列目には素数がないことがわかる.2列目と5列目では最初の項を除けば素数がないことがわかるだろう.2と5以外の素数はすべて1列目,3列目,7列目と9列目にまとまっているのであるが,とくに5列目には
3,13,23
という素数の等差数列が見られる.
次に,整数の集合を2×3=6列に並べてみる.
01 02 03 04 05 06
07 08 09 10 11 12
13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
31 32 33 34 35 36
37 38 39 40 41 42
43 44 45 46 47 48
49 50 51 52 53 54
55 56 57 58 59 60
61 62 63 64 65 66
67 68 69 70 71 72
73 74 75 76 77 78
79 80 81 82 83 84
85 86 87 88 89 90
91 92 93 94 95 96
97 98 99 100
非素数を除去すると
02 03 05
07 11
13 17
19 23
29
31
37 41
43 47
53
59
61
67 71
73
79 83
89
93
97
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4列目と6列目には素数がないことがわかる.2列目と3列目では最初の項を除けば素数がないことがわかるだろう.2と3以外の素数はすべて1列目と5列目にまとまっているのであるが,とくに5列目には
5,11,17,23,29
という素数の等差数列が見られる.
2×3=6列に引き続き,整数の集合を
2×3×5=30列
2×3×5×7=210列
に並べてみても,同様の現象が観察される.たとえば,30列に並べた場合,2と3と5以外の素数はすべて1行目,7行目,11行目,13行目,17行目,19行目,23行目,29行目にまとまっている.
359,389,419,449,479,509
210列に並べた場合,
199,409,619,829,1039,1249,1459,1669,1879,2089
このようにして,素数等差数列を得ることができる.セメレディの定理(1975年)によると,ある集合の密度が0でなければどのような長さの等差数列もその集合の中に含まれるのである.
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