■フルヴィッツ曲線(その54)

【1】ハイポサイクロイドの平行曲線

 ハイポサイクロイドは

  ξ=(n−1)acosθ+acos(n−1)θ

  η=(n−1)asinθ−asin(n−1)θ

で与えられます.

  dε/dθ=−(n-1)a(sinθ+sin(n-1)θ)=−2(n-1)a(sin(nθ/2)cos((n-2)θ/2))

  dη/dθ=(n-1)a(cosθ−cos(n-1)θ)=2(n-1)a(sin(nθ/2)sin((n-2)θ/2))

  (dε/dθ)^2+(dη/dθ)^2=2(n-1)^2a^2(1−cosnθ)=4(n-1)^2a^2sin^2(nθ/2)

ですから,平行曲線は

  x=(n−1)acosθ+acos(n−1)θ+rsin((n-2)θ/2)

  y=(n−1)asinθ−asin(n−1)θ+rcos((n-2)θ/2)

および

  x=(n−1)acosθ+acos(n−1)θ-rsin((n-2)θ/2)

  y=(n−1)asinθ−asin(n−1)θ-rcos((n-2)θ/2)

のようになります.

θを2θで置き換えて

  x=(n−1)acos2θ+acos(2n−2)θ+rsin((n-2)θ)

  y=(n−1)asin2θ−asin(2n−2)θ-rcos((n-2)θ)

を選びます。

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【2】接線極座標と内転形

 曲線上の点Pにおける接線に原点Oから引いた垂線の長さをp,接線とx軸とのなす角度をθとすると,

  xsinθ−ycosθ=p(θ)

と表されます.(p,θ)を接線極座標といいます.

 ハイポサイクロイドの平行曲線の接線極座標は

  x=(n−1)acos2θ+acos(2n−2)θ+rsin((n-2)θ)

  y=(n−1)asin2θ−asin(2n−2)θ-rcos((n-2)θ)

を代入して

  p(θ)=-(n−1)asin3θ+acos(2n−3)θ+r

で与えられます.

 ここで,ω=2π/nとおくと,

  p(θ)+p(θ+ω)+p(θ+2ω)+・・・+p(θ+(n-1)ω)=nr(一定)

ですから,内転形であるための条件を満たしそうであるが・・・.

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