■コペルニクスの逆定理(その26)

 黄色の線で示したペリトロコイド

  x=(R−r)cosθ+Rcos((R−r)/Rθ)

  y=(R−r)sinθ−Rsin((R−r)/Rθ)

では、長さ2Rの線分を1回転させることができる。(尖点が奇数の場合)

 そこで、掛谷の定数のような面積の極限値を求めてみたい。

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【1】2n-1尖点ペリトロコイドの面積

 2n-1個の尖点をもつペリトロコイドは,パラメータθを用いて

  x=(n−1)rcosθ+nrcos(1−1/n)θ

  y=(n−1)rsinθ−nrsin(1−1/n)θ

 θ(0、2nπ)

と記述されます.

θで微分すると

  x’=−(n−1)rsinθ−(n−1)rsin(1−1/n)θ

  y’=(n−1)rcosθ−(n−1)rcos(1−1/n)θ

 ここで注意しなければならないことは,θは極座標(r,θ)のパラメータではないことです.そのため,

  S=1/2∫r^2dθ   r^2=x^2+y^2

として計算すると正しい値が得られません.

 計算方法はいくつか考えられるのですが,

  S=∫ydx=∫yx’dθ

  S=∫xdy=∫xy’dθ

  S=1/2∫(ydx-xdy)=1/2∫(yx’-xy’)dθ

その結果,ペリトロコイドの面積は

  S=n(n−1)・πr^2

で表されることが計算されます.回転円の半径をR(=nr)とした場合は,

  S=n(n−1)/n^2・πR^2

となります.

 デルトイドの場合はn=2,R=2rですから

  S=2πr^2

となって固定円の面積の2倍に等しくなります.また,n→∞のとき

  S→πR^2

となって回転円の面積に近づきます.

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