■コペルニクスの逆定理(その19)

 半径R=3rの円の円周上を半径rの円が滑らずに転がるとき,円上の固定点Pの最初の位置を(R,0)にとると,θだけ回転したときの点Pの座標は

  x=2rcosθ+rcos2θ

  y=2rsinθ−rsin2θ

で与えられます.この軌跡がデルトイドで,デルトイドは3つの尖点をもつ図形です.

 一方、ペリトロコイドは

  x=(R−r)cosθ+Rcos((R−r)/Rθ)

  y=(R−r)sinθ−Rsin((R−r)/Rθ)

で与えられます.

 R=2rとおくと

  x=rcos2θ+2rcosθ

  y=rsin2θー2rsinθ

ですから、符号の違いを除いて一致します。

このことから

[3]中円(半径2r)の内部に半径rの小円が入っているとする.中円(動円)が固定された小さい円(定円)に接しながら回転すると,動円上の定点の軌跡はデルトイドを描く。

は正しいと考えられます。あとはプログラムを作って確かめてみる必要があります。

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  x=(R−r)cosθ+Ccos(+/-(R−r)/Rθ)

  y=(R−r)sinθ−Csin(+/-(R−r)/Rθ)

ロータリーエンジンや人工心臓の設計に使用した曲線は

[1] R/r=3/2,C>R

[2] R/r=2/1,C>R

である。

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