■初等幾何の楽しみ(その132)

 直線の方程式は原点からこれに下した垂線の長さpとこれがx軸となす角θを用いて

  xcosθ+ysinθーp=0

あるいは垂線単位ベクトルa=(cosθ,sinθ)とすれば

  (a,x)-p=0

と表すことができる。

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(Q)点Pから三角形A1A2A3の3辺またはその延長におろした垂線の長さが一定の時、点Pの軌跡を求めよ。

三直線を

  p1-(a1,x)=0

  p2-(a2,x)=0

  p3-(a3,x)=0

点pの位置ベクトルをxとすると、垂線の長さは

h1=p1-(a1,x)

h2=p2-(a2,x)

h3=p3-(a3,x)

和が一定=kより(a1+a2+a3,x)=p1+p2+p3-k

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 a1+a2+a3<>0のとき、これは直線の一部(ないこともある)

 a1+a2+a3=0のとき、三角形A1A2A3は正三角形でp1+p2+p3=kならば正三角形全体、p1+p2+p3<>kならば存在しない

 あるいは三角形の辺に平行な6つの辺からなる閉曲線となる。

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