■周期的四面体らせん構造(その67)

 多くの植物の葉は幹の周りにらせんを描くようについている。これは上の若い葉が下の古い葉の成長をできる限り邪魔せず、日光を効率よく集めるためであると説明されている。

 黄金角は2π/φ^2〜137.5°と計算され、これはπの無理数倍なので、らせんを無限に描いたとしても上下の葉が重なることはない。

 しかし、大多数の植物において、らせんの回転角を2παとすると、αは有理数であり(周期的らせん構造)、それはフィボナッチ数をひとつおきにとった比

  2/5,3/8、5/13、8/21、・・・

に等しいことがわかっている。

 回転角を時計回り,反時計回り併せて,0〜1/2で表現する.つまり,2/3は1/3で表されることになる.これがシンパー・ブラウンの葉序列で,n→∞につれて,二つ先のフィボナッチ数

  1/φ^2

に収束することになる.なお、時計回り・反計回りを区別しなければ隣り合う二項の比でも構わない。時計回りにα=3/8回転することと反時計回りに5/8回転することは同じだからである。

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