■周期的四面体らせん構造(その4)

 植物では成長するにつれて葉に当たる日光の量が最大になるように,葉を茎にうまく配置する必要がある.上下の葉がぴったり重なっていたら,下の葉には日光が全く当たらなくなってしまうからである.

 葉序(phyllotaxis)というのは葉の配置を論ずる学問であるが,最善の配置をもたらす角度(開度)は

  360×1/(1+φ)=360×1/φ^2=137.5°

  360×φ/(1+φ)=360×1/φ=222.5°

である.137.5°という角度は「黄金角」と呼ばれている.つまり,黄金角は360°を1:φに内分したものである.

 植物の葉が真上に重なり合うよう成長すると他の葉が必要とする日光,雨や酸素を遮ってしまうから,明白な数学的条件に従っているというわけである.

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 開度を時計回り,反時計回り併せて,0〜1/2で表現する.つまり,2/3は1/3で表されることになる.

 これがシンパー・ブラウンの葉序列で,n→∞につれて,二つ先のフィボナッチ数

  f(n)/f(n+2)→1/φ^2

に収束することになる.

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