■フェルマーの小定理とウィルソンの定理(その15)

 (−1/p)を計算することは簡単である.

 素数pを法とする剰余表を作るとき,1からp−1までの数を平方する必要はない.k^2=(p−k)^2  (mod p)であるから,1から(p−1)/2までの数を平方すれば十分である.

 たとえば,p=29を法とする剰余は1から14までの整数を平方して29で割った余りは

  1,4,9,16,25,7,20,6,23,13,5,28,24,22

となる.p=29を法とする平方剰余は14個 → 一般に(p−1)/2個

 余り=−1=28となるxはx=14である.また,

 x^2=(29−x)^2  (mod 29)

であるから,x=14も

  x^2=−1  (mod29)

を満たす.かくして,・・・

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  x^2=−1  (modp)

[1]p=5→x=2,3

[2]p=13→x=5,8

[3]p=17→x=4,13

[4]p=29→x=12,17

[5]p=37→x=6,31

[6]p=41→x=9,32

[7]p=53→x=23,30

[8]p=61→x=11,50

[9]p=73→x=27,46

[10]p=89→x=34,55

[11]p=97→x=22,75

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