■分割数の性質(その19)

  E4(z)=1+240Σσ3(n)q^n

=1+240{q+(1+2^3)q^2+(1+3^3)q^3+・・・}

=1+240{q+9q^2+28q^3+・・・}

  E6(z)=1−504Σσ5(n)q^n

=1−504{q+(1+2^5)q^2+(1+3^5)q^3+・・・}

=1−504{q+33q^2+244q^3+・・・}

E10(z)=E4(z)E6(z)=1−264Σσ9(n)q^n

=1−264q−264σ9(2)q^2+・・・

q:240−504=264

q^2:−504σ5(2)−240・504+240σ3(2)

=−504(1+2^5)−240・504+240(1+2^3)

=−135432=−264(1+2^9)=−264σ9(2)

 実は任意のモジュラー形式はE4(z)とE6(z)の多項式である.

  f(z)=F(E4(z),E6(z))

これは相当に驚くべき定理である.

===================================

Δ=(E4^3−E6^2)1/1728=Στ(n)q^n

=q+τ(2)q^2+τ(3)q^3+・・・  (カスプ形式)

は楕円曲線の判別式と呼ばれる.(ある整数が24個の平方数の和として表される方法の数に関係している)

1728で割る理由はできるため係数を簡単にするためであるが,

1728=3・240+2・504=2^6・3^3

は2と3だけを含む素因数分解をもつ.

[2]p(n)の合同式

  p(5k+4)=0  (mod5)

  p(7k+5)=0  (mod7)

  p(11k+6)=0  (mod11)

 ここで関係している素数は12より小さい,12を割らない素数であるが,2,3に等しくないという事実は,これは楕円曲線の判別式Δが重み12をもつことに関係している.

===================================