■ケーリーの不変式論(その2)

 問題を行列を使って表すと

  [x,y][a,b/2][x]

       [b/2,c][y]

  [X]=[p,q][x]

  [Y] [r,s][y]

と変数変換すると,

  [x]=[p,q]^-1[X]

  [y] [r,s] [Y]であるから,

問題は

  [X,Y]t^[p,q]^-1 [a,b/2][p,q]^-1[X]

        [r,s] [b/2,c][r,s] [Y]

 これを整理すると

  a’X^2+b’XY+c’Y^2=m

になるが,2つの判別式の間には

  b’^2−4a’c’=(p’s’−q’r’)^2(b^2−4ac)

という関係かある.p’s’−q’r’=±1であれば

  b’^2−4a’c’=b^2−4ac

すなわち,不変式になる.

===================================

 なお,ax^2+bxy+cy^2=mでなく,二項係数を用いると

  ax^2+2bxy+cy^2=m

 この問題を行列を使って表すと

  [x,y][a,b][x]

       [b,c][y]

となって,行列がきれいに表される.

===================================