■立方和定理(その3)

 どの整数も4つの平方数の和で表される(ラグランジュの定理).この性質は以前から知られたものであったが,証明は1772年のラグランジュまで待たなければならなかった.

 ウェアリングの問題とは,この問題を一般化して,各nに対し,どの数もg(n)個のn乗数の和で表されるようなg(n)を求めよという問題をウェアリングが提出したことによる.

 ヒルベルトはどんなnに対してもg(n)は必ず存在することを証明したが,g(n)の値を完全に決めることはできなかった.

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[1]9三乗数和定理

 どの整数も9つの立方数の和で表される.とはいえ,9個の3乗を必要とする数は,たった2つの場合だけが知られています.

  23=2・2^3+7・1^3

 239=2・4^3+4・3^3+3・1^3

 それ以外の数はすべて8個でうまくいく.リニックはもう少し例外を降らして立方数の数を7にまで減らした.実際,十分大きな整数は,高々7つの立方数の和となる.

 ダヴェンポートはほとんどすべての整数がたった4つの立方数の和となることを証明した.4個より多くの立方数は必要な数として,知られている最大の数は7373170279850で,これより大きい数は存在しないと予想されている.証明されてはいないが,有限個の例外を認めた場合の立方数の数は4だと考えられているのである.

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[2]19四乗数和定理

 十分大きな整数は高々16個の4乗数の和で表される.整数を表すときに必要となる4乗数の個数は19以上35以下であるがわかっていた.後に19個で確定した.

 19個の4乗を必要とする数は,

  79=4・2^4+15・1^3

など,たった7つの数だけが19個の4乗数を必要とする.559はそれらの中で最大のものである.

  559=4^4+4^4+2^4+2^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4+1^4

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